Last Updated on 2025年12月11日 by zgurdu
「政治の話って、なんだか難しそう…」
「誰に投票したらいいのか、正直わからない」
そう感じている人は、決して少なくないはずです。
ニュースで見る国会中継は難しい言葉ばかりだし、選挙のたびに配られる公報を読んでも、いまいちピンとこない。
気づけば、「政治は自分とは関係ない遠い世界のこと」と、無関心になってしまうのも無理はありません。
でも、本当にそうでしょうか?
私たちが毎日支払う消費税、スマートフォンの通信料金、将来もらえる年金、働き方や子育てのしやすさ…。
実は、私たちの暮らしのあらゆる場面に、政治は深く関わっています。
政治に無関心でいることは、自分の生活に関わる大切なルール作りの場に、自分だけが参加していないのと同じことかもしれません。
「そうは言っても、何から始めたらいいの?」
そんなあなたに提案したいのが、「推しの女性政治家を見つける」という、新しい政治参加のカタチです。
好きなアイドルやキャラクターを応援する「推し活」のように、一人の政治家の人柄や考え方に注目してみる。
その人を応援したい、もっと活躍してほしいという気持ちが、これまで遠い存在だった政治を「自分ごと」として捉えるきっかけになります。
私も以前、元ニュースキャスターで政治家の畑恵さんを応援していた時期がありました。
畑恵さんはとても素敵な方でしたね。
この記事では、政治に全く興味がなかったあなたでも、楽しみながら「推し」の女性政治家を見つけ、応援するための具体的な方法を、ステップバイステップでご紹介します。
さあ、あなたも推し活感覚で、政治の世界に足を踏み入れてみませんか?
目次
なぜ今、「女性政治家」に注目すべきなの?
数多くいる政治家の中で、なぜあえて「女性政治家」に注目するのでしょうか。
それには、日本の社会が抱える課題と、未来への希望が関わっています。
日本の女性議員は世界的に見ても少ないのが現状
まず知っておきたいのは、日本の国会における女性議員の割合が、世界的に見て非常に低いという事実です。
列国議会同盟(IPU)の2025年3月のデータによると、世界各国の国会(下院または一院制)における女性議員の割合ランキングで、日本は185カ国中142位と、先進国の中でも際立って低い水準にあります。
人口の約半分は女性であるにもかかわらず、国民の代表として政策を決める場に、女性の声が十分に届いていないのが現状なのです。
世界の女性議員割合ランキング(2025年)
| 順位 | 国名 | 女性議員割合 |
|---|---|---|
| 1位 | ルワンダ | 61.3% |
| 2位 | キューバ | 53.4% |
| 3位 | ニカラグア | 51.7% |
| … | … | … |
| 142位 | 日本 | 15.7% |
(出典:列国議会同盟(IPU)のデータを基に作成)
この状況は、国会だけでなく地方議会も同様で、特に町村議会では女性議員が一人もいない「ゼロ議会」も存在します。
女性政治家が増えると、社会はどう変わる?
では、女性政治家が増えると、私たちの社会にはどのような良い変化が期待できるのでしょうか。
多様な視点が政策に反映される
女性政治家が増える最大のメリットは、政策決定の場に多様な視点がもたらされることです。
これまで男性中心の視点では見過ごされがちだった、子育て、介護、働き方、DV、性被害といった課題に光が当たりやすくなります。
例えば、待機児童問題の解消や、柔軟な働き方を可能にする制度設計、ジェンダーに基づく暴力への対策など、女性の生活実感に基づいた政策が前に進むことが期待されます。
将来世代のロールモデルになる
「政治家は男性の仕事」という無意識の思い込みを打ち破り、若い世代、特に女の子たちにとっての素晴らしいロールモデルになります。
多様なバックグラウンドを持つ女性たちがリーダーとして活躍する姿は、「自分も社会のルール作りに参加できるんだ」という希望を与え、将来の政治参加への意欲を高めることにつながるでしょう。
一人の女性政治家を「推す」ことは、単なる個人的な応援にとどまりません。
それは、より多様で公平な社会を実現するための、パワフルな一歩となるのです。
カンタン3ステップ!あなたの「推し」女性政治家の見つけ方
「女性政治家に注目する理由はわかったけど、どうやって探せばいいの?」
ご安心ください。ここからは、誰でも簡単に、自分に合った「推し」を見つけるための3つのステップをご紹介します。
ステップ1:まずは「自分の興味」を知ることから
やみくもに情報を集める前に、大切なのが「自分自身の価値観や興味」を把握することです。
これが、あなただけの「推し」を見つけるためのブレない軸になります。
暮らしの「モヤモヤ」が政治の入り口
まずは、日々の生活の中で感じる「もっとこうだったらいいのに」という小さな願いや、「これって何でだろう?」という素朴な疑問を書き出してみましょう。
- 「保育園に子どもを預けたいけど、なかなか入れない…」
- 「毎日残業ばかりで、プライベートの時間が全然ない」
- 「奨学金の返済が大変。もう少し支援があれば…」
- 「最近、食品の値段がすごく上がって家計が苦しい」
- 「地元のお店がどんどん閉まって、街が寂しくなってきた」
こうした身近な「モヤモヤ」こそが、政治の入り口です。
あなたの悩みを解決しようと、熱心に取り組んでいる政治家こそが、「推し」候補になるかもしれません。
価値観マップで関心事を整理しよう
次に、書き出したモヤモヤを、もう少し大きなテーマに分類してみましょう。
例えば、以下のようなテーマが考えられます。
- 子育て・教育: 待機児童、教育費、子どもの貧困
- 働き方・経済: 賃金、長時間労働、雇用の安定
- ジェンダー: 男女の格差、選択的夫婦別姓、LGBTQ+の権利
- 環境・エネルギー: 地球温暖化、再生可能エネルギー、ごみ問題
- 医療・福祉: 高齢者介護、医療費、年金制度
自分がどのテーマに特に関心があるのかを可視化することで、どの分野に力を入れている政治家を探せばよいかが明確になります。
ステップ2:オンラインで気軽に情報収集
自分の興味の方向性が定まったら、いよいよ情報収集です。
まずはスマートフォンやパソコンを使って、気軽に始められるオンラインでの探し方を見ていきましょう。
SNS(X, Instagram, YouTube)で人柄に触れる
多くの政治家が、SNSで積極的に情報発信を行っています。
政策に関する真面目な投稿だけでなく、日々の活動の様子や、時にはプライベートな一面が垣間見えることも。
文章の書き方や写真の選び方などから、その人の人柄や大切にしている価値観を感じ取ることができます。
- X(旧Twitter): リアルタイムでの発信が多く、政策への考えやニュースへの反応が分かりやすい。
- Instagram: 写真や動画が中心で、活動の様子や親しみやすい人柄が伝わりやすい。
- YouTube: 演説の動画や政策解説など、より深く考え方を知ることができる。
気になるテーマ(例:「#待機児童」「#女性活躍」)でハッシュタグ検索をしてみるのも、新しい候補者と出会う良い方法です。
公式サイトで政策をチェック
SNSで「この人、ちょっといいかも」と思える候補者が見つかったら、次は公式サイトを訪れてみましょう。
公式サイトには、その政治家が最も訴えたい政策や、これまでの実績が詳しくまとめられています。
特に「政策」や「プロフィール(経歴)」のページは必見です。
あなたがステップ1で考えた「暮らしのモヤモヤ」を解決してくれそうな政策を掲げているか、じっくりチェックしてみてください。
便利な比較サイトを活用しよう
「一人ひとり調べるのは大変…」という方には、政治家や政党の情報をまとめたウェブサイトがおすすめです。
これらのサイトを使えば、複数の候補者の政策を横並びで比較したり、簡単な質問に答えるだけで自分と考えが近い候補者を見つけたりすることができます。
- 選挙ドットコム: 日本最大の選挙・政治情報サイト。 候補者情報が豊富で、過去の選挙結果や経歴も詳しく調べられます。「投票マッチング」というサービスでは、いくつかの質問に答えるだけで、自分の考えに近い候補者や政党を知ることができます。
- JAPAN CHOICE: 「政治に関する意思決定のハードルを下げる」ことを目指すサイト。 データや統計を用いて、各政党の公約などを分かりやすく整理・可視化しているのが特徴です。
- 政治山: 選挙情報や政治課題を発信するプラットフォーム。 全国の選挙情報や候補者を網羅しており、地域の政治家を探すのにも便利です。
ステップ3:オフラインで「リアル」を感じる
オンラインでの情報収集に慣れてきたら、少し勇気を出してオフラインの場に足を運んでみるのもおすすめです。
画面越しでは伝わらない「リアル」な姿に触れることで、より深くその人を理解することができます。
街頭演説やタウンミーティングに参加してみる
選挙期間中はもちろん、普段から駅前などで街頭演説を行っている政治家は多いです。
最初は遠くから聞いているだけでも大丈夫。
自分の言葉で、どんな想いを伝えようとしているのか、その熱量を感じてみてください。
また、地域住民と直接対話する「タウンミーティング」や「活動報告会」も、質問をしたり、直接話を聞いたりできる貴重な機会です。
公開討論会で政策の違いを知る
選挙前には、候補者たちが集まって政策を議論する「公開討論会」が開催されることがあります。
同じテーマに対して、それぞれの候補者がどういった立場で、どのような解決策を提案するのかを一度に比較できる絶好のチャンスです。
他の候補者からの質問にどう答えるかなど、議論の進め方からも、その人の思考力や誠実さが見えてきます。
【2025年版】推し探しの参考に!注目の女性政治家(公平な視点から紹介)
ここでは、あなたの「推し」探しのヒントになるよう、様々な分野で活躍する女性政治家を、特定の政党に偏ることなく、あくまで参考例としてご紹介します。
※以下のリストは特定の人物を推奨するものではありません。経歴や役職は記事執筆時点のものです。
国政で活躍する女性政治家(例)
国全体に関わる法律や予算を決める国会で、リーダーシップを発揮している女性政治家たちです。大臣経験者や、党の重要な役職を担う方も多く、日本の大きな方向性を左右する議論の中心にいます。
| 氏名(例) | 所属政党(例) | 主な政策分野・特徴(例) |
|---|---|---|
| 高市 早苗 | 自由民主党 | 経済安全保障、防衛政策などに精通。保守派の論客として知られる。 |
| 辻元 清美 | 立憲民主党 | 平和・人権問題、NPO活動に長年取り組む。歯に衣着せぬ発言で政府を追及。 |
| 福島 瑞穂 | 社会民主党 | 憲法、ジェンダー平等、人権問題の専門家。弁護士出身。 |
地域に根差した女性政治家(例)
都道府県知事や市区町村長、地方議員として、私たちの暮らしに最も身近な課題に取り組んでいます。地域の特性を活かしたユニークな政策や、きめ細やかな住民サービスを実現しようと奮闘しています。
| 氏名(例) | 役職(例) | 主な政策分野・特徴(例) |
|---|---|---|
| 小池 百合子 | 東京都知事 | 環境大臣経験を活かした環境政策、待機児童対策、行財政改革などを推進。 |
| 三日月 大造 | 滋賀県知事 | 「健康しが」をスローガンに、子育て支援や健康寿命の延伸に力を入れる。 |
これからが期待される若手女性政治家(例)
新しい世代の感覚を持ち、SNSなども活用しながら、これからの社会課題に取り組む若手の女性政治家も増えています。同世代だからこそ共感できる視点や、斬新なアイデアを持っているかもしれません。
| 氏名(例) | 所属政党(例) | 主な政策分野・特徴(例) |
|---|---|---|
| 塩村 あやか | 立憲民主党 | 動物愛護問題、不妊治療支援、ジェンダー問題などに積極的に取り組む。 |
| 伊藤 孝恵 | 国民民主党 | 2児の母としての経験から、子育て政策や教育問題に注力。 |
ここに挙げたのは、ほんの一例です。
あなたの住む地域にも、きっと情熱を持って活動している女性政治家がいるはずです。ぜひ、ステップ2で紹介したサイトなどを活用して、探してみてください。
推しを見つけたらどうする?今日からできる応援アクション
「この人、応援したい!」と思える推しが見つかったら、次はいよいよ応援アクションです。
難しく考える必要はありません。自分のできる範囲で、楽しみながら始めるのが長続きのコツです。
Level 1:SNSで「いいね!」&シェア(ライトな応援)
最も手軽に始められるのが、SNSでの応援です。
- フォローする: まずは推しのSNSアカウントをフォロー。活動を追いかけるだけで、政治がぐっと身近になります。
- 「いいね!」やリポスト(リツイート): 共感した投稿に「いいね!」をするだけでも、本人にとっては大きな励みになります。リポストやシェアをすれば、あなたのフォロワーにも推しの魅力が広がるかもしれません。
- ポジティブなコメントを送る: 「この政策、応援しています!」「いつも発信ありがとうございます」といった一言が、活動のモチベーションにつながります。
たったこれだけ?と思うかもしれませんが、こうした小さな応援の積み重ねが、世論の雰囲気を作り、政治家を力づけるのです。
Level 2:演説を聞きに行ってみる(ミドルな応援)
もう少し積極的に応援したくなったら、ぜひリアルな場に足を運んでみましょう。
- 街頭演説や集会に参加する: 実際にその場にいる人の数や熱気は、政治家にとって大きなパワーになります。プラカードやのぼりを持って参加すれば、さらに応援の気持ちが伝わるでしょう。
- ボランティアに参加する: 選挙期間中には、ビラ配りや電話かけ、ポスター貼りなどのボランティアを募集していることがあります。スタッフとして活動に関わることで、政治の裏側を知ることもでき、より深く推しを応援できます。
Level 3:投票に行く(最も重要でパワフルな応援)
そして、最も重要で、誰にでもできる最強の応援アクションが「投票」です。
あなたの投じる一票は、単なる1票ではありません。
それは、「私は、あなたの考えを支持します。私の未来を、あなたに託します」という、最も明確でパワフルな意思表示です。
選挙の日に投票所へ足を運び、推しの名前を書く。
このシンプルな行動こそが、推しを当選させ、その政策を実現させるための最大の力となります。
政治に無関心だったあなたが変わることで、社会は、そして未来は、確実に変わっていくのです。
これだけは知っておきたい!政治のキホン用語
最後に、推し活をさらに楽しむために、ニュースなどでよく耳にする政治の基本的な用語を簡単にご紹介します。これを知っておくと、政治のニュースが少しだけ分かりやすくなるはずです。
与党と野党って何が違うの?
選挙の結果、国会で最も多くの議席を獲得し、内閣を組織して政権を運営する政党のことを「与党(よとう)」と呼びます。 それ以外の政党が「野党(やとう)」です。
- 与党の役割: 内閣総理大臣を出し、自分たちの公約(マニフェスト)を実現するために、法律や予算を作って国を動かしていく。
- 野党の役割: 与党の政策や政権運営をチェックし、問題があれば国会で追及する。与党とは違う政策を提案し、次の選挙で政権交代を目指す。
与党と野党が議論を戦わせることで、より良い政策が生まれるとされています。
保守とリベラルのざっくりとした違い
政治家の考え方を表すときによく使われる言葉です。厳密な定義は難しいですが、一般的な傾向として理解しておくと便利です。
- 保守(ほしゅ): これまでの伝統や秩序、安定を大切にする考え方。 急激な変化よりも、少しずつ改善していくことを好む傾向があります。経済的には、市場の競争を重視し、政府の介入は小さい方が良い(小さな政府)と考えることが多いです。
- リベラル: 個人の自由や平等を大切にし、時代に合わせて社会を積極的に変えていこうとする考え方。 社会的な弱者を保護するため、政府が積極的に介入すべき(大きな政府)と考えることが多いです。
ただし、一人の政治家が全ての政策で保守的、あるいはリベラル的とは限らず、テーマによって考え方が異なる場合も多くあります。
衆議院と参議院、どう違う?
日本の国会は、衆議院(しゅうぎいん)と参議院(さんぎいん)の二つの議院から成り立っています(二院制)。 法律案などは、基本的に両方の議院で可決されることで成立します。
| 項目 | 衆議院 | 参議院 |
|---|---|---|
| 任期 | 4年(解散あり) | 6年(解散なし) |
| 被選挙権 | 25歳以上 | 30歳以上 |
| 役割 | 国民の意見を素早く反映 | 長期的な視点でじっくり審議 |
| 特徴 | 解散総選挙があるため、任期が短くなることも。 | 3年ごとに半数が改選される。 |
もし両院の意見が分かれた場合は、より国民の意見を反映しやすいとされる衆議院の決定が優先される「衆議院の優越」というルールがあります。
まとめ:「推し」への一票が、未来を変える第一歩
「政治は難しい」というイメージから、「推しの女性政治家を見つける」という新しい視点で政治を見てみると、これまでとは違った景色が見えてくるはずです。
あなたの暮らしの中にある小さな「モヤモヤ」に真剣に耳を傾け、解決しようと汗を流している人がいます。
その人を見つけ、応援し、そして選挙で一票を投じること。
その一つひとつのアクションが、女性の声がもっと届く社会、誰もが暮らしやすい社会を作るための、確かな力になります。
さあ、あなたも今日から「推し活」を始めてみませんか?
その先には、政治を「自分ごと」として楽しんでいる、新しいあなた自身が待っているはずです。



